ベルギーの医療レベルもよくわからないし、ただでさえ英語が苦手なのにベルギーで出産なんて…そんな声を時々聞きます。ベルギーの医療レベルは決して低くないようですよ!ここでは実際に大学病院で妊婦健診、出産を経験してどうだったかを紹介します。結論を言うと、健診も分娩も特に不便はありませんでした。
大学病院で無痛分娩を選ぶ人が多い
ベルギーでも日本と同じように、大学病院、助産院、自宅分娩など、分娩の場所や方法を選ぶことができます。とはいえまわりの日本人の方々を見ると、万が一何かあった時の安心や無難さから大学病院を選ぶ方がほとんどです。わたしも大学病院(UZ Leuven)で出産しました。
日本との大きな違いは、無痛分娩率の高さ!医師に伺ったところ、UZ Leuvenでは90%の方が無痛分娩を選ぶのだそうです。そんなわけで、日本人の方でも自然と無痛分娩率が高いように感じます。
初診時のあれこれ
予約は電話で
ベルギーはホームドクター制なので大学病院の受診は紹介状が必要なのかなと思っていたのですが、産科の予約には紹介状不要です。予約窓口に直接電話して予約が取れます。
アプリmynexuzhealthをダウンロードする
予約時に電話でも言われると思います。mynexuzhealthはLeuven一帯の病院の予約管理や受診記録、検査結果、請求書を一括管理できるアプリで、異なる病院にかかっている場合にもカルテとして共有されます。ダウンロードしておくと便利(というか無いと困る)なので、ぜひ入れておきましょう。
【Check】mynexuzhealth アプリ
Android版ダウンロードはこちら
iPhone版ダウンロードはこちら
担当医を指名するか選べる
妊婦検診から出産まで、①同じ医師に診てもらいたい(あるいは指名したい医師がいる)か、②どの医師でもOKかを選びます。前者のメリットは毎回担当医に診てもらえる安心感。デメリットは毎回の受診料が後者より高くなることと、医師の都合にこちらが合わせなければならない場合があることです。例えば出産日に学会に出張予定なので出産日を前後にずらすといった例があるようです。
一方後者は受診料を抑えられる反面、毎回異なる医師と話すので「前回も言ったんだけどな~」ということがままあります。どの医師も電子カルテに記録してくれているのですが、診察前にちゃんと目を通してくれるかは医師次第です。
わたしの場合は特に持病がなかったことと、日本では担当医がいても「出産が長引いているので今日は別の医師が診ます」といったことがちょくちょくあると聞いたので、後者でヨシとしました。「前も話したな~」の二度手間はありましたが、UZ Leuvenのスタッフは皆さん良い方たちでした。
【大切!】健康保険の内容を確認しておく
初診時の事務手続きでも確認されます。Hospitalization insurance(入院保険)に加入していることを必ず確認しておきましょう。これに入っていないと出産時の医療費が保険適用になりません!
ついでに個室代もカバーされるのか確認しておきたい
これは出産までに決めておけば良い項目ですが、Hospitalization insurance加入を確認するついでに見ておくと良いです。UZ Leuvenの産科は二人部屋か個室で、個室に限り配偶者や家族が一緒に宿泊できます。(大部屋といっても4人部屋でなく最大2人なのはありがたいですよね。)また赤ちゃんがNICUに入らない限り、出産した瞬間から母子は24時間ずっと一緒です。
出産までの通院日は自動的に予約される
初診後にmynexuzhealthのアプリを見てみてください。出産日を含め通院日が自動的に予約されて一覧表示されます。予約は結構いっぱいなので、都合が悪い日があれば何か月でも早めの変更をおすすめします。
会計はいちいちしない
数か月後に請求書が発行されてから振り込むシステムのため、毎回の会計はしません。請求書はmynexuzhealthにも反映されます。日本の医療制度に慣れている身としては医療費がいくらなのかその場でわからないのが不安ですが…
2回目以降の検診はほとんど同じ流れ
尿検査と体重チェック→ 妊婦検診→(時々)血液検査や予防接種
毎回大体この流れです。初診同様、医療費は数か月後に届く請求書に従って振り込みをするので、会計はしません。
出産が近づくにつれ、バースプランや出産方法の希望、個室の希望有無を検診時に確認していきます。
ベルギーの大学病院は全般に初診予約が取りにくい(数週間先になってしまう)代わりに、いったん予約してしまえば比較的短い待ち時間でぱっぱと診察してもらえる印象です。スタッフもいい方たちで、検診時ついでにいろいろな不安や疑問を聞いてもらうことができました!出産体験記②では母親教室や出産について紹介します。

